カパメイキング−1の続きです。
発酵させて柔らかくなったワウケを石の上で叩いて伸ばします。少し臭います。

軽く叩くだけでもどんどん広がっていきます。
コン、コン、コンと気持ちのよい音が出て、かなり楽しいというか、
無心になって没頭できます、これ...。
叩くことで細かくなった繊維同士がからまるので、大きいサイズにしたい
ときは、2枚の皮の端と端を少し重ね合わせて叩くだけで、継ぎ目のない
大きなカパができるそう。
大きいってどのくらい?
キングサイズのシーツくらいの大きさは余裕で行けるわね、とダラニさん。
次の行程はハワイのカパ特有の行程。

ウォーターマークと呼ばれる幾何学模様を入れます。
ハワイ以外の他の地域のカパにはウォーターマークは入れないそうです。
好きな模様を叩き入れていきます。
太めの直線とか

細めの直線、

こんなのも...

これらの模様を入れる道具もダラニさんの手作り。
模様も自分で考えて彫るそうです。
古代ハワイでは、カパメイキングは女性の仕事だったそうです。自分ならでは
のデザインで、ファッションセンスを競い合ったんでしょうね。
尤も、上質で凝ったデザインのカパは王族など高貴の人々のもので、庶民は
もっとシンプルなカパを使っていたという話しです。
この行程も、すごく楽しいです。
ウォーターマークを入れたカパは天日で乾かします。
乾かしたカパは水分がとんで固く丈夫になっています。

それを丸くて滑らかな石でなめすと、丈夫で柔らかなカパになります。
そしていよいよ最終的な着色&デザイン。

オヘ・カパラと呼ばれる竹製のスタンプ。もちろんダラニさんのお手製。
ハワイアンデザインは、シンプルな幾何学模様を組み合わせて作られます。
インクも自家製。

ククイナッツやベリー類などのフルーツ、ココナッツや赤土、ウコンなど、
自然素材を使ったいろいろな色のインクがありました。
これもハワイの植物の実(名前忘れました)で、先端の皮を剥くと出てくる
繊維を筆として使うそう。

オヘ・カパラにインクをつけて慎重にスタンプすると...

おぉ〜、素晴らしい〜!

1本のオヘ・カパラだけでも並べ方やインクの色を変えるだけで、様々な
デザインが作れます。

伝統的なデザインは、一度消失したため、それがどんな意味を持つのか
今では誰も分からなくなってしまったと言います。

だからこそ、逆に自分なりのストーリーや意味を、自由にデザインに持たせる
ことができるの、とダラニさん。
ダラニさんのカパのデザインは、ディズニーのアウラニリゾートでも採用されて
います。

一度途絶えて、また復活したカパメイキングの伝統を二度と絶やさない。
そのためにハワイアンの子供達や多くの人にカパメイキングを伝えて行く。
それがダラニさんの願いです。
KAPA HAWAII
www.kapahawaii.com
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